旧軽井沢に店舗を構えていたゴルフショップPrograce。もっとゴルフの魅力知ってもらいたい、さらにゴルフという枠を超えた多様な楽しみ方ができる場所を作りたいという思いから、物販・飲食・トレーニングジム・ウェルネス等のさまざまな機能を持つ総合施設の計画をスタートした。10箇所以上ある軽井沢のゴルフ場へアクセスしやすいこの施設には、ゴルフシミュレーションも導入され、オープン後ゴルフを嗜む人々の中心的な存在となっている。
オーナー様は何社かに相談を持ちかけたが、300㎡弱ある建物の構造となると、木造の在来工法では柱のない広い空間の実現が難しく、一般的な提案は鉄骨造ばかりだった。鉄骨ではコストが跳ね上がり予算を超えてしまう。そんな中で私たちにご相談をいただいた。
私たちは同社が運営するMaster’sGarageの2×4工法で、この問題がクリアできないか検討をした。構造計算を行い複雑な建築規定をクリアしつつ、トラス構造の屋根を用いることで柱のない開放的な店舗空間を実現したのだ。無事に予算内で計画を遂行することができた。
私たちにとって2回目のトライとなった、Master’s Garageをガレージ以外の用途で活用する。トラス構造を用いれば鉄骨造のように柱のない空間が確保できるわけだが、これは様々な可能性を見出してくれる。店舗はもちろん、木造の概念が薄い工場や宿泊施設など、多種多様な用途で一般的な鉄骨造よりも圧倒的にコストを抑えて建築できる。
もちろん階数を重ねると、この条件の適合が難しい場合もあるが、平屋建てにおいては素晴らしいコストパフォーマンスをみせる。
今回、軽井沢という特殊な地域での計画にあたり、町独自に設けられた建築条件に沿って設計を進める必要があった。特に景観保全のため奇抜な建築はNGだが、店主からすれば国道からも目立つ店舗にしたい。思考を重ねた結果「真っ白の平屋建て」というシンプルな外観の方が目立つのではないかという発想に至った。外観は白をベースとしており、大きな窓を設けていないのでプライベート感の強い店舗計画だ。インテリアは白とグレーを基調とした落ち着いたデザイン、コントラストの違いをうまく活用し空間ごとの区別をしている。
仕様
【外装仕上げ】
【内装仕上げ】